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映画『ブコウスキー・オールドパンク』 [cinema]

酔っ払いで、暴力的で、卑猥で猥雑の、ロクデナシオヤジ。
”カルト作家”チャールズブコウスキーのドキュメンタリー映画です。

正直、この映画を見に行ったことなんて(絶対ブログで)語れない。。
と思っていた訳ですが(^^;;;
やっぱり、いいものはいい!と思って書きます!
身近にブコウスキーを最高リスペクトしている知人がいて、
彼にこの映画のことを教えてもらいました。
(ブコウスキー大好きな人が身近に居るっていうのも凄いなぁ。。^^;)
興行が始まって直ぐに彼は観に行って、私に興奮を教えてくれました。
「客層は外人が多かったよー。そして何かね、
ギラギラして周りを見渡してガンつけてるような女がいてさ、
”ブコウスキーの映画を見に来てるなー”って思ったよ!」

。。。

そんな人、私が観に行ったときは見かけませんでしたよ。。。(- -;
渋谷の映画館というのが分かるようなオシャレ系な客層で。
映像もMTVで作ってた人が監督だったこともあり、
スタイリッシュでカッコよかったと思います。
”環境系映画”としてお気に入りの音楽をかけるように
好きな時に映像をながしっ放しにしたい!と思いました(^^)v

東京国際映画祭が行われていて空いているであろう期間に
見計らって観に行ってのですが見事に満席!
なになに、ブコウスキー人気あるじゃーん!

ブコウスキーが「俺は作家じゃねぇ、詩人だ!」と叫び続けていた気持ちが
分かる気がしました。
映画の所々で挿入されている詩は繊細で、
万人の心に訴えられる詩本来の言葉の美しさが感じられたからです。
生きるためにと書いていたポルノ雑誌向けのような作品ばかりで
”作家”とは言われたくなかったんだろうなぁ。。
それくらい映画の中の詩は秀逸だった。。と思います。
言葉の少ない表現方法である詩を、しかも訳者で読むことの抵抗感から
海外作品の詩って読みたいと思ったことがなかったのですが
ブコウスキーのは読んでみようか、と心変わりしています(^^;
。。なぁんて、書きつつも、きっと”汚い、四文字熟語”な詩も沢山あるんだろうなぁ。。。

ブコウスキーの作品は、コンプレックスを人一倍感じてる人が共感するのではないか、
と私は思ってました。
ブコウスキー自身、コンプレックスの塊だった人で
自分の外見に悩んでいたと聞いていたのに、
画面に映るブコウスキーは段々と、魅力的な人になっていきます。

奥さんに冷たくされて動揺する姿、奔放な年下の若い彼女を待ち続ける姿。
娘を正に「目に入れても痛くない」程に可愛がる姿。。。
とても魅力的で女が寄ってくるのも分かるなー、とスクリーンを見ながら思ったものです。
成功してから女に困ったことがない、というのも頷けます。
とても魅力的になっていくもの、ブコウスキ-。
相変わらず飲んだくれてましたけど(笑)
多かれ少なかれ、コンプレックスを抱えて生きていくのが人間ならば、
コンプレックスに苦しめられた”酔っ払いで暴力的な卑猥オヤジ”の書く
繊細で力強い作品が人を惹きつける理由も
納得できそうな。。。気が。。する。。。。。かな?(笑)

友人として”名優”ショーン・ペンがインタビューに答えていたのですが。。。
「インタビュー受けるときも”気違いじみた演技が最高!なショーン・ペン”を
演じなくても良さそうなのに。。まさかあの素晴らしい演技の数々は”素”なの?!」
と恐ろしく思いました(笑)


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kiku

いい雰囲気の映画館だったようで、うらやましいです。
僕には、ひたすら我が道を行く男はモテるんだなあと確認した映画でもありました(笑)
by kiku (2005-12-15 21:41) 

ななひつじ

kikuさん>
コメントありがとうございます(^^)
ブコウスキー、なかなかカッコイイオヤジですよね。多分(笑)
ついに?ブコウスキーの”パルプ”を買ってしまい、読むのが怖いような楽しみのような。。。
by ななひつじ (2005-12-21 22:47) 

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