映画『ヒトラー~最期の12日間~』 [cinema]
「ドイツにはブルーノ・ガンツが、韓国にはソン・ガンホがいる。何故、日本には誰も居ないんだ!!」
凄くいい映画でした。
見終わった後に「ああ、ドイツの人が始めてヒトラーを、あの頃のナチスドイツを描いたんだ」と。
邦題は”ヒトラー”なんですけど、私が思ったのはヒトラーを中心として暗黒の時代だったドイツが描かれていると思いました。ちょっと邦題に偽りありでは?なんて。
迫害されたユダヤ人もヒトラーも”ドイツ人”。いろんな”ドイツ”人が出てきます。
(ナチスドイツ側にいたドイツ人が話しの中心なので迫害された”被害者”はあまり描かれませんけど)
ヒトラーの腹心”ゲッペルス”一家が凄かった‥。どっぷりナチス側の人間だった訳ですから、この時代のナチスドイツの”手本”だったのかと思うと背筋が凍る想いです。
日本でも”御国のため、特攻せよ、命を捧げよ”だった訳ですから戦争の狂気を感じます。。
この一家の末路を見ると、でも今の時代もいろんな意味で狂気だよな、とも。
ヒトラーを許さないのは当然なんですけど、そんな”悪”の部分は人間だったら誰しも内にあって、ヒトラーのような腫瘍になりえるってことを受け入れられるか否か、っていうことが大事だと思う。
この映画を批判していた記事にイスラエルの新聞があって、傷を受けた人にとってはどんなに謝罪を重ねようと、付いてしまった傷は傷跡にしかならないんだな、と思いました。当然のことですけど。だからといって謝罪しなくていい、とかいうことじゃなくて、謝罪と悔恨と、被害者に加害者が出来ることって何だろう、と。
この時代、ドイツも日本も共に”悪い道”にしか進めなかった訳ですが、今度は”良き道”で良いことのために手を組めたら最高ですね!
そして名優ブルーノ・ガンツ!
彼演じるヒトラーは偏執狂で乱暴者で‥痛々しく思えるくらい、おじいちゃんに見えました。
そして、どこにでもいる普通の男のように女にやさしい男という‥。
本当に名優でした。
ドイツにはブルーノ・ガンツがいて、韓国には名優ソン・ガンホ(私にとっては)がいる。
では日本でいうと誰?と思って、上記の叫びになる訳ですよ。。。
私には好きな役者さんいますけど、彼らみたいな名優って誰だろう?って考えると。。。
何か悲しいな。。
映画館で、見ました。
とてつもなく怖い。
世界情勢が、不安定な今、
重要なメールセージを送っている映画ですね。
by iruka (2006-08-02 09:50)
この作品は「面白い」という人よりも「面白くない、ていうか観ててツライ」
という人が僕の周りには多くて、なかなか手を出せない一本でした。
でも、ななひつじさんのこの記事を読んで、観てみようと改めて思いました。
冒頭の叫びにnice!です。
by ken (2006-08-02 12:48)
irukaさん
コメントありがとうございます(^^)
沢山の人に見て貰って感想を言い合って欲しい映画ですよね。
一致する意見ばかりではないと思いますがそれが一番大切なことのように思います。
kenさん
nice!&コメント、ありがとうございます!
あと、冒頭の叫びにも同意して頂いて、気持ちが強くなりました(笑)
kenさんのこの映画感想を楽しみにしています(^^)
前にkenさんブログのオススメ映画が見たいのですが、
いつも行くレンタル屋さんが常に貸し出し中で‥悲しいです(;;)
by ななひつじ (2006-08-06 13:23)
あ~、足跡残し忘れてた(><)
普段映画を観ない私ですが、ココノ記事を読むたび観てみたいと思うのです。
最近観たのはもののけ姫。TVでやってたやつ(笑)
by みね (2006-08-07 07:04)
みねちゃん
コメントありがとう!
嬉しい言葉に思わず頬が緩みます。もっと映画のことを書きたくなったよ!
映画を見て、色々意見を交わし、見聞と人への思いやりを感じられるのが重要だと思ってますので‥(^^)v
by ななひつじ (2006-08-17 22:40)